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お寺をやめる
文化庁の宗教法人審議会議事録
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/shukyohojin/gijiroku171.html

によると、

宗教法人の数は、

文部科学大臣所轄が1,101,都道府県知事所轄がそれ以外の18万

このうち,

不活動に陥ってしまっている宗教法人数は、全国で3,582法人(平成28年12月末時点)

こういった不活動の宗教法人を放置すると、

第三者によって法人格が不正に取得されて脱税などの行為に悪用されるなど,

様々な問題が生じる可能性がある、

とのこと。

不活動法人の半数以上は仏教寺院、

その他、神道、キリスト教、諸教の法人があります。


南信州・山村のお寺では、

地域の過疎化、高齢化で、不活動が続き、

寺院の維持が困難になったため、

宗教法人を解散することになりました。

お寺をやめる、廃寺です。

人がいない、だから収入が無い、なので活動できない、

でも、

法人を解散するには、手間とお金がかかります。


宗教法人の解散は、

任意解散と法定解散(解散命令)があり、

他の法人との合併

という方法もあります。

手続きについては、

文化庁の『不活動宗教法人対策手引書』があり、

宗教法人の任意解散及び清算の手続きの概要は下記にまとまっています。

https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/syukyo_hojin/syukyo_hojin/shukyouhoujinjimu.data/00_ninikaisansetumei.pdf 

たとえば、

会社を解散するためには、

それをする当事者(社長、役員)が必要です。

多くの不活動法人には、人がいませんから、

まず、解散するために代表役員(住職)と責任役員(会社でいえば取締役)を選任します。

そして、

解散する議決をし、

登記簿などを添えて、包括団体(いわゆる本山、ここでは高野山真言宗)へ届けます。 

この際、

重要なのは、お寺の財産(土地、建物、仏像など)をどうするか。

どこに帰属するか、

を決めます。

当寺の場合は、地元に地縁団体を作り、そこへ帰属と云うことにしました。

どうしようもなければ国庫へ帰属、ということもできます。

宗教法人の不動産は非課税ですが、

そうでなくなれば課税されます。


本山から解散の承認が得られたら、

所轄の県に解散の認証を申請します。

そして、

解散を認めます、

という書類が届いたら、法務局へ法人解散の登記をします。

ここで問題なのが土地。

過疎地の古い寺では、

宗教法人法が出来る前から寺の名義になっている土地が、

法務局の登記簿では所有権が確定していない(保存されていない)

登記において、現地には存在しない

などが多いのです。

新しい道路が通ったり、区画整理があったりしても、

名義変更などの手続きをしていないことは、

田舎ではよくあることです。

だれの土地だかわからない、

名義はあるけれど、実際にその土地は存在しない、

さらに、

登記せずに建物が建て替えられている、

など。

それらをはっきりさせなければ、財産処分ができないので、

登記ができません。

この手続きは素人には難しいので、

土地家屋調査士さん、司法書士さんにお願いしました。

(具体的には、
・所有権登記名義人住所更正
・所有権保存(宗教法人法以前の寺院→現在の寺院)
・所有権移転(寺から地縁団体)
・建物滅失登記
・滅失土地の登記)

こういう費用を出すことが難しいので、

不活動法人の手続きが進まないのでしょう。

登記が済むと、

寺は宗教法人から清算法人となり、

代表役員である僕が、清算人になります。

そして、

官報に債権申出の公告を出します。

これも10万円以上かかります。

実際には、

建物、土地、仏像以外に現金も貯金もなく、

債権の申出など無いと考えていますが、

やらなければならないことになっています。

その後、

 清算結了登記をして、 清算結了届を出す、

という手順です。


宗教は人々の生活に、どうしても必要なものでは無いですし、

宗教はお寺(宗教法人)にあるのではなく、

極めてプライベートなものです。

心のなかにある、ということ。


仏教の信仰とは何を信じるのか。

それは目的(悟り・成仏・人格の完成)と、

そこへの手段(修行方法)です。

お寺はあれば便利ですが、

修行はどこでもできるし、

悟りが寺の中にあるのでは無い。

そんなことも考えます。






 
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[ 2019/10/26 07:27 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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