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事実とロマン
学生時代の試験で、

陀羅尼、真言、呪の違いを述べよ

という問題がありました。

みっつとも同じように扱っていることが多いですが、

元々は違います。

真言(manra)は、

man(思考する)+tra(道具)

仏の説法する言葉、仏の悟りを説明する言葉。

何かを現わすには、

姿形、色、声、文字、性質、働きなどがあるように、

真言は、仏(真実)を現わすもの。


陀羅尼(dhāraṇī)は、

dhŗ (保持する)が語根。

精神を統一し、経典の内容を心に保持すること。


呪(vidyā)は、

本来、明呪と訳され、

明は悟り、学問、科学、

呪は呪法。


大昔、

病や災害の原因が鬼神・悪霊の祟りと考えられていた時には、

呪法、呪術が使われました。

真言や陀羅尼は仏の教説であり、

呪文では無いのですが、

いつのまにか、混同されます。


仏法を凝縮した真言陀羅尼は、

唱えることだけで、仏法を理解でき、

さらには、

仏法そのものに、除災の功徳がある、

とされます。

また、

精神集中・精神統一によって仏の智慧を体得し、

精神的障碍である迷い・無智(煩悩)を征服するものが、

そのまま、病・災害から逃れる機能につながります。


経典にも同じようなことがあります。

般若心経は、

『秘鍵』によれば、

悟りの三昧を説いたもの、

般若菩薩の深い心の状態を説いたものであり、

悟りを求める因

悟りを得る修行

悟りの証

涅槃に入る段階

が書かれていますが、

般若心経は大明呪である、

仏法そのものが呪的機能を持っている、

そして、

病や災害、トラブルを取り除く呪法が、

悟りである明につながると、

考えられるようになります。


仏法とは、

世間の法律や決まりとは違う、

仏になる方法、ブッダになる方法です。

その内容は 、

因果の法則

縁起と空 

諸行無常、諸法無我などの存在論

戒と瞑想法と智慧の実践行など。



何かを唱えるだけで除災になる、

というのは仏法ではないでしょう。

しかし、

般若心経に書かれている、

般若波羅蜜を実践して空を悟ることで、一切苦から救われるのは、仏法通りの事実ですが、

般若心経を唱えるだけで救われる、

という仏法外のロマンも聞かれます。


密教経典(『大日経』、『金剛頂経』)になると、

修法の目的が、除災から成仏(無上正等覚=最高の悟り)

へ明確に移ります。

覚るため、成仏するために、

本尊の悟りの境地と本誓を、心に薫習するために唱える。

もちろん、瞑想修行が伴います。



成仏の方法は自心(真如)を知ることですが、

これは科学の基礎研究と同じで、

金銭収入にはつながりにくく、時間がかかります。

それを必要としない人も多い。

しかし、

仏法とはそういうものです。

なので、

必要とされる先祖供養や除災など、

仏法外の思想も取り入れられた、

と考えています。



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[ 2019/07/30 15:47 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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