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[ 2024/11/24 00:14 | ]
阿吽
きゅうりのネットを張り、ナスとピーマンの支柱を立てていたら、

隣の畑のおじさんが、

腰が痛くならないかい? 

と聞いてきた。


望診法では、

腎膀胱系に古塩がたまった陽性症状と診ますので、腰部を温めて大根湯を飲みますが、

股関節が固いと腰痛になりやすい。どこでも痛いのは固いからで陽性過多。

陰性な野菜をたくさん食べて、ストレッチや運動で柔らかくしましょう。


それはさておき、

お位牌に書く戒名の一番上に「ア」という音の梵字を書きます。

これは和尚さんの考えによるので、書かない人もいる。


このアは口を開いて発生する最初の音,

サンスクリット語のアルファベットで最初の文字。

なので、

文字のもと、源泉。アがあるからイ、ウ、エ、オやカ、サ、マ、バなどの音が生まれる。

そういうことから、

ア字はあらゆる言語の本源。



これに対して、

口を閉じて発生する最後の字音がウン。同じくサンスクリット語のアルファベットで最終の字。

だから、

阿吽(アウン) はものの最初と最後のこと、とされます。



仏教、特に密教は悟りをシンボリックに表現しますが、

字音の最初である「阿」は一切の根源、

最後の「吽」は 一切の帰着を象徴します。

つまり、

本来の混じり気無い心と、悟りの象徴。


僕らはすべての物事に名前をつけて認識理解しますが、

それらが何から生じているのか、それをどんどん探してもわからない。

たとえば、肉体は筋肉と骨と血などで出来ていて、

それらは細胞から作られ、

その細胞は、元素から作られ、

といくらたどっても、次から次へと原因が原因を生じさせて、存在の本源は永遠に不明。

だから、

あらゆる存在の本源を極めるなら、それはあるがままに存在しているものであり、原因によって生じたものではないもの。


密教では本不生(ほんぶしょう)と云いますが、それを「ア字」によって象徴します。

そして、

あらゆるものが原因と条件から生じていますが、

すべてのものは常に変化しているから、変化しつづけていることが存在の本質で、

その変化をいくら辿っても、固定的な実体は見つけられない。

それを「ウン字」が象徴している。


つまり、

あなたも僕も宇宙も元素も、

妙なるもので、存在が真実である 

ということ。


『吽字義』には、

僕らが本来持っている清浄な心の力を因として、

やさしさと思いやりを根本とし、

それによって自然に湧き出る行動、言葉、思いを究極として、

自他の悟り(平安なしあわせ)に至る。

この、生きることの理念を阿吽が現している、

とあります。

それは、

すべてのいのちとともに生きる喜び

という境地。


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[ 2017/05/09 13:25 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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