結婚を決意した時に恩師を訪ねた。
師は言います。
妻帯することは易行道ではなく、むしろ難行道である。
山に残り、ただひたすら祈り修行するほうがはるかに楽である。
町へ出て、家族、地域、社会と付き合えばそれぞれの役割があり、それをこなしながら自分の信じる道を進むには、困難な山がたくさんある。
およそ妻子のことでただの一度も思い煩うことなしにすむ一生と言うものは無い。
それでも結婚するというのは、あえて苦難の道を選ぶことであり、とても尊いことである。
親というものは、自分の子のために自分を正当化する傾向が強くなる。
親というものは、自分の子のためなら、自他の仕切りを作り、その外側の迷惑を顧みないところがある。
だから、親というものは地獄に堕ちる。
それを覚悟で生きるのだから、何とも尊いのである。
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