世の中がかまびすしいと、故 中川善教前官(元高野山大学学長)が 「邪信は無信に勝る」と言っていたのを思い出す。 『絶戯台随想』(高野山出版社)のなかで、 「信がその人を盲信ならしめるようでは、決して正しいものとは言えないが・・・・中略・・・ 相手に不愉快さを与えないのは立派である・・・ 立派な行動をとれるならば、邪信も無信に勝る。破戒が無戒に勝るが如く」 と書いている。 今月も編集者カタヤマさんが送ってくれた『むすび』8月号(正食協会) 巻頭特集は「寒さ、ひもじさの健康学 日本医科大学 大田成男教授インタヴュー」 http:// www.mac robioti c.gr.jp /public ation/m usubi/t op/ ミトコンドリア研究の第一人者の教授が言う所、放射線で発生する活性酸素が細胞を壊すのと、野菜の抗酸化物質が活性酸素を退治してしまうのと、どっちが強いかが書いてあっておもしろい。 陰陽で見れば、何も問題ないけどね。 一昨日の食事会であった質問。
福島県内産の野菜や果物、大丈夫なんでしょうか?
うーん、それは人によりますね。危険だと思う人は買わない、食べないほうがいい。
残留農薬や添加物、化学肥料の害を感じる人もいるでしょうし。
と答えた後、ちょっと思い出して開いたのが『天皇家の食卓』(秋場龍一 角川ソフィア文庫)
現代の食は、膨大なマスコミによって多大な影響を受けている。たとえば、あるテレビ番組が健康食品としてココアを取り上げると、視聴者がココア買いに走り、数日後には日本全国の店頭からいっせいにココアが消えるという、異常な事態が起こる。
このように、現代の日本の食には「情報」や「文化」という添加物がふんだんにまぶされている。
この「情報」という添加物は玉石混交。そんな添加物の無い食べ物が本物だろうな。
ついでに思い出すのは、
一人の女子学生が、こわい顔をして研究室に入ってきた。厳重抗議に来たのである。・・・・・・・・
小生も長年教師をやっておりますからね、この女の子が何をまちがえているのかはすぐにわかった。
「あ、それはきみ、きみの誤解だ。この本、名称はたしかに現代日本文学全集ですけどね、・・・・・・・」
言いかけてすぐ、何を言っても無益、とさとった。色の黒い、ずんぐりとした体つきの女の子であったが、興奮で顔を赤黒く光らせて、不信に満ちた目で小生を見あげている。その目が、
「この教師は自分の誤りを認めようとしない。この教師はいま、卑怯な言いのがれをしている」と語っている。小生の言うことの内容は、何も聞いていない。口をパクパク動かして、何とか言いつくろおうとしている姿が見えるだけなのだ。 (『イチレツランパン破裂して』文春文庫)
おとな、ことに老人は、昔との比較で今の時代をやや客観的に見ることができる。知識人は書物を通して歴史や他国多民族を知っているから、一層客観的に、批判的に見ることができる。対して子どもは今しか知らないのだから、当然全面的にその時代のマインドコントロール下にある。・・・・
「人権」よ「差別」よと、かしましい今の世、多少なりとも正気でいたければ、いっしょになって金切り声をあげない用心が肝要だ。何よりそれはみっともない。 (『広辞苑の神話』 文春文庫)
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