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あなたの影が僕に届く
旧知の縁者から、

「ちょっと早いですが」

と高級そうなチョコレートをいただいた。


チョコレートには思い出がある。

僕の恩師は

チョコレートを手でつまみ、コーヒーにつけ入れてかき回す。

そうして、少し柔らかくなると口に入れる。

タネ、じゃなくてアーモンドは食べない。

「先生、それ、おいしいですか」

 と聞くと、

「なかなかじゃよ」

と言って微笑んでいた。

再び会えるなら、

チョコレートをたくさん持って伺いたい。


バレンタインデーは次男の誕生日である。

寮生活で、ここ数年は試験期間中だけれど、

誰かからチョコレートをもらうのだろうか。



飯田・立石寺の山門から集落を見渡すと、

「めをと杉」と呼ばれ、樹齢千年を超える雌杉・雄杉が東西に立っている。


(飯田市文化財保護情報サイト https://www.city.iida.lg.jp/site/bunkazai/osugimesugi.html
から)


春秋の彼岸中日、

朝日が差し始めると雌杉の陰は、雄杉を慕ってその根本に達し、

夕日が輝くと雄杉の陰は雌杉の根本を訪れる。

一年に二度、

互いの影を差し合って逢瀬を楽しむ。


寺の本尊は十一面観音で、

『十一面観自在菩薩心密言念誦儀軌経』には、

一切の如来に受け入れられる

臨終の際に如来とまみえる

という利益が書かれている。


これは、

あなたが僕の中に、

僕はあなたの中に、

あることを如実に知ること。


チョコレートを渡したり、

互いの影が伸びたり、

いつでも会える、

ということ。


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[ 2018/02/08 09:03 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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