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[ 2024/04/27 09:24 | ]
何回唱えるの? ~ お経本雑感 9
真言や御宝号、お念仏などを何回唱えるのか、

答えは「たくさん」。


通常、ご本尊さんの供養法では、

108遍、乃至1080遍唱えるのが作法ですが、

時間が無い時は、

1080を省略して108でも21でも7でもよろしい、

と伝わっています。

いずれにしても、

毎日のそれを積み重ねて、たくさん唱えます。


『木槵経(もくげんきょう)』には、

煩悩業苦を滅したいと思えば、

(仏法僧に帰依する言葉を)百回、千回、百万回唱えなさい。

二十万遍で安楽が得られ、

一万遍で煩悩が断除される、

とあります。

煩悩とは

愚かさの迷い=自我への執着


インドの数えかたでは、

十万を洛叉 (らくしゃ: laksh)といいますが、

『大日経』(世間成就品)には、

一洛叉ごとに唱える効果があり、

三洛叉(三十万回)が一つの区切り、

と書かれています。

そのほか、

不動三洛叉、文殊三洛叉などの

三十万回唱える作法があり、

虚空蔵さんの求聞持法では、百万回唱えるのが一回の作法です。


『金剛頂経』には、

真言を一回唱えるものと、

好きなだけ唱える、

という記述があります。

瞑想法が確かならば、一回で効果のある真言もあり、

観想したものが眼前にはっきり見えるまで唱える、

というものもある。


もともと、真言はマントラといって、

仏教以前からある呪文、神々をたたえる言葉で、
 
たくさん唱えることを重要視しています。

たくさん唱えれば神さまに届く、と。
 
好きな人の名をよぶ、

子が「ママ」と呼ぶ、

それらと似ているかもしれない。

好きな人の名はたくさん唱えます。

たくさん唱えることは、精神集中も期待できます。


お大師さんの『般若心経秘鍵』に、

「観誦すれば無明を除く」
(本尊の境地を観想しながら唱えれば、愚かさの迷いが除かれる)

とありますが、

真言の意味を知って、正しく唱えることが大切です。

そうでなければ、何でも良くなってしまう。

間違っても良いということになる。

 恋人の名前を間違って呼んだら、ちょっと困ります。


僕は、法事などで真言を三遍づつ唱えていますが、

それは、

阿闍梨の処において三遍、口ずから受けよ

と『蘇悉地羯羅経』にあるからです。




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[ 2019/05/04 06:00 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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