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食時作法と天皇陛下
お大師さんの『仏経を講演して四恩の徳を報ずる表白』 (性霊集巻八)に、

「此の身は、 虚空より 化生するに非ず。 大地より変現するに非ず。 必ず四恩の徳に 資けられて、 是の 五陰の 体を保つ」

「 謂ふ所の四恩とは、 一には父母、 二には国王、 三つには衆生、 四つには三宝なり。

我を生み我を育するは、 父母の恩、 天よりも高く、 地よりも厚し。

身を粉にし、 命を損ずとも、 何れの劫こうにか報ずることを得ん。

父母我を生ずと云ふと雖も、 若し国王無くんば、 強弱相戦ひ、 貴賎劫奪して身命保ち難く、

財宝何ぞ守らん」

とあり、

四恩(父母の恩、 国王の恩、衆生の恩、三宝の恩)に報いることの大切さを説いています。

さらに、

『心地観経』の、

「一切の男子はこれ我が父、一切の女人はこれ我が母、一切の衆生はみなこれ吾が二親師君なり」

を引いています。

その他、

「菩提薩埵の発心、金剛大士の用意の如きに至っては、法界を一心に包み、衆生を四恩に顧みたもう」(平城天皇灌頂文)

「三世を達観するにみな是我が四恩なり

 四恩みな三悪趣に堕して無量の苦を受く。

 吾はこれ彼の子なり、また彼が資なり、我にあらざれば誰かよく抜済せん 」

「一切衆生を観るに、猶し己身および四恩の如し」 (三昧耶戒序)

「よくこの二善を修し、四恩を抜済し、衆生を利益するときは、自利利他の功徳を具し、

 速やかに一切智々の大覚を証す。

 是を菩提といい、是を仏陀を称し、または真実報恩者をなづく」(理趣経開題)

などとあります。


父母の恩はもちろん、だれでも理解できるでしょう。

例えば、ご飯を食べるにも、

お米を育てる農家、それを運び、売り、料理する人など、多くの人、存在のお蔭があります。

これが衆生の恩。

三宝(仏宝、法宝、僧宝)の恩とは、

迷い苦しみを、悟りしあわせに変えてくれる、仏の慈悲と智慧の恩。

そして、

国王の恩とは、上記にあるように、国の安泰を守ってくれる恩。

お大師さんがいらした当時、

国王の恩とは、天皇陛下の恩ということだったでしょう。


真言密教で最も重要な儀式である後七日御修法 (ごしちにちのみしゅほう)は、

玉体安穏(つまりはそれが国家安穏につながる)を祈る秘法です。


『食時作法』の始めにある「呪願」では、
 
金輪聖王 宝祚延長 十方施主 災障消除 福寿増長
(きんりんじょうおう ほうそえんちょう じっぽうせしゅ さいしょうしょうじょ ふくじゅぞうちょう) 

と唱えます。
 
金輪聖王は、須弥山を統治する王さまで、

身に仏の三十二相を現じ、天より輪宝を感得し、

その輪宝を回して威力をなす、

とされています。

宝祚とは天皇の位。

ですから、

金輪聖王にたとえられる天皇陛下の位が末永く続きますように 

つまり、国土の繁栄と人々の幸がありますように

ということ。

そして、

この食べ物に関わる全ての人、いのちの、

災いが無くなり、福寿が増すように

と祈ります。



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[ 2019/05/11 09:58 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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