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[ 2024/03/29 14:22 | ]
心を洗って香とする
稲刈りの季節ですね。

近所のCさんが新しいコンバインを買って、値段を聞くとベンツより高い。

ベンツのほうがええじゃないか、

とみんなに言われたら、

何言ってんだ、ベンツじゃ田んぼに入れねえ。


田舎ではベンツも形無しでございます。


テレビをつけたらキョンキョンがクノールカップスープのCMに出ていた。

以前から出演しているようですが、なぜこんな食品のCMに出るのだろうか。

生活に困っているわけでもなかろうに、僕の中にあるイメージが台無しでございます。




それはさておき、

「心を洗って香とする」

香がにおいを発するように、清らかな心からは徳の香りが流れて周囲を浄化する。


『性霊集』第八にある言葉ですが、同じく第八にある「設三七斎願文」には


花の散るように肉体は死滅するが、心は香しく残る


とあります。

これはとてもよくわかる。

おばあちゃん家の匂い、あの娘の匂い、お釈迦さんやお大師さんの香り・・・。


母親は自分の子を匂いで識別でき、子も母親を匂いで判別できます。ほとんどの父親はそれができない。


匂いは五感の中でも特に記憶を刺激します。見たもの聞いたものよりも、匂いは鮮やかに記憶を呼び起こします。

ですから、嗅覚はほかの感覚よりも陰性です。

よって、陰性な嗅覚のある鼻は、顔の真ん中という陽性な位置にあります。


比較的陰性なものを食べ、陰性で心静かな生活していると、記憶力が向上しますが、陽性毒が溜まると右脳が固くなり、ちょっと不便になります。


仏教は香りと縁が深い。

『金光明最勝王経』にあるのは弁天さまの香料風呂。

麝香、菖蒲、桂皮、沈香、丁字、甘松、ナツメグ、ウコン、ベルモットなど32種の香を入れた風呂に入れば、

病気・悪業・一切の災難から身を守ることができます。


『観音経』などに出てくる乾闥婆(けんだつば・ガンダルヴァ)は食香と意訳され、香りを食べる尊格。

『阿毘達磨大毘婆沙論』には、

夫婦和合の時にこの尊が現れると新たな生命が誕生する

とあります。

夫婦の香りによって命が生まれる、と解釈してもいい。

良い香りがする夫婦になりたいものです。



お客さまを向かえる時は、掃除をして花を活け、掛け軸を選んで、お客に合う香を焚き、それからお料理を出します。


密教ではそれと同じ作法をご本尊さんに対して行います。
使うお香の種類も多い。


線香、焼香、抹香のほか、護摩では何種類かの香を供物にします。

数種類の香粉を丸めた丸香。

これは結使の煩悩を表し、それを智慧の火で焼尽します。

いろいろな香を砕き削って混ぜた散香。

これは散乱の煩悩を表し、これも焼きます。

本尊と自身の身体には塗香を塗ります。

これはお浄めとともに、戒律を身に沁み込ませる象徴的行為。 


匂うのは気体。固体や液体そのものは匂いません。熱したり溶けたりで匂い物質が気体になって匂います。

だから陰性。

その気体が水(陽性)に溶ける時に匂いを嗅ぐことができます。

だから、鼻の中は濡れている。

そこが乾くと匂いが分からない。乾いている、ということは陽性過多です。


匂い物質・香り成分のうち、油に溶けやすいものほど低濃度で匂います。

そして、陰性な油に溶けるのは陽性なものですから、匂い物質自体は陽性。

これは、セシウムなどの放射性物質は重い陽性な元素であり、崩壊して放射線を出すという陰性なを持つ、

というのと同じことです。


匂いや香りは「拡がる」のですから陰性で、香りの強いものほど陰性の働きが強く、陽性な成分が多い、ということです。


食べ物では、香りの強いものは陰性なので陽性な動物性脂肪やたんぱく質を溶かし、殺菌力や抗酸化作用があります。


陰性な香りは精神集中や心の安定に役立ち、陽性な香りは興奮をよびます。

よって、アロマテラピーなどで陰陽両方の手当てをすることは理論的には可能ですが、

実際には、匂い・香りは強い陰性の働きなので、陽性な症状・体質にのみ効果が期待できます。陰性な症状・体質には向かないでしょう。


匂いを判断するのは大脳旧皮質。

睡眠欲・食欲・排泄欲、性欲などの場所です。

合理的で分析的な思考や、言語機能をつかさどる大脳新皮質とは違い、動物的、本能的な場所です。

ですから、香りの効果は情動的な範囲に収まるかもしれない。



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[ 2013/09/30 13:32 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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