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7、密教の行
貪欲(むさぼり)、瞋欲(いかり)、愚癡(おろかさ)の三つを根本の煩悩、

貪瞋癡(とんじんち)の三毒と言います。 


大本は愚癡、すべてはここから生まれます。 

この愚癡を無明(むみょう)ともいいます。 

明るくないこと。迷いのこと。真理に暗いこと、智慧の光に照らされていない状態。 

何も見えない暗闇に、灯明ひとつあればパッと明るくなり周囲が見えます。 

同じように、無明の闇の中では真実が見えないので迷い、智慧の光があればすべてが見えます。 


あらゆるの苦は、無明(迷い)を原因とする煩悩から発生し、智慧によって無明を破ることにより消滅します。 

「我」というものが存在するという見解が無明。 

智慧の光、つまり「我」などというものは実体が無い、と理解することで苦しみはたちまち姿を消します。 

そして、「苦しみ」も何か実体を伴って存在しているわけではありません。 

自分がそう持っているだけ、概念に過ぎない。 

実際には無いもの(自分が脳の中で勝手に作り出して想像、錯覚しているもの)を有ると考えるのが無明です。 


以前に書いた六波羅蜜の行 
http://shintenan.syoyu.net/%E7%9C%9E%E5%A4%A9%E5%BA%B5%E4%BB%8F%E6%95%99%E5%A1%BE%E3%83%BB%E5%AF%86%E6%95%99%E5%A1%BE/%EF%BC%94%E3%80%81%E4%BF%AE%E8%A1%8C%E3%81%AE%E5%AE%97%E6%95%99 

は、 

それによって煩悩をひとつづつ浄める行です。 

布施によって貪りを、 

忍辱によって怒りを、 

智慧によって愚癡を、 

というように。 

時間をかけて三毒煩悩から離れようとします。 

それに対して密教では、 

煩悩即菩提 

問題は自らの中にあるので、 

智慧と慈悲は三毒を母体にして生じ、 

三毒は進歩向上させる原動力 

と考えます。 

僕らは三毒具足しているけれど、本来清浄、仏性がある。 

その本性の全能を信じ、その信を不動のものにしようとします。 


六波羅蜜は煩悩をどうするか 

ということが問題になりますが、 

密教の三密行は本心の広大清浄にすわりつづけようとします。 

そのままで、煩悩を生かして活用して仏になろうとする。 

六波羅蜜は心の垢を払うために積み重ねていく行であり、 

三密行は固有の宝を開顕する行です。 


具体的には慈愛と三密行です。 

慈愛には、 

1、人の暮らしを助けると 

2、人の魂を高め清めること 

がありますが、重要なのは 2、です。 


三密行は、 

手に印を結び、口に真言を唱え、心に仏の観念をこらす 

仏の身体と同じく印を結び 

仏の言葉である真言を唱え、 

仏の境地を瞑想します。 

そうして、本来清浄な心に座ろうとします。 

人は何かをしようとする時、まず心にそれを思います。 

そしてそれを口に出し、 

口に出したことを行動に移します。 

その、身体、言葉、心の三つを三業(さんごう)と言いますが、仏のそれは三密と言います 。


自分の三業を三密にします。 


三密行は専門的で伝授やトレーニングが必要ですが、 

もっとも簡単な方法は 

仏前で合掌し、口で真言を唱え、心で仏の恩徳を思う、 

という作法。



密教の三密行は、 

僕らは元々悟り、完成している、無尽の財をもっているから、他人のために慈愛を行じ、 

この身このままで今すぐに仏になろうとする行です。 

______________________________ 

【修行してみる】 

○写経 

淡々と同じことを、あまり余計なことを考えずに、ただ続けることが精進です。 

ただ書く、という写経は、心を調えることに役立ちます。 

出来れば筆で、そして墨をすることから始めると良いでしょう。 

墨をするという丁寧な作業は心がこもります。 それが精進です。 

書く紙は市販の写経用紙でも、半紙でも構いません。 

塗香があれば手に塗ります。紙が汚れず、手がサラサラになるので書きやすい。 

香りで心も落ち着きます。 


香を焚き、姿勢よく坐ります。 

書写する経は般若心経がポピュラーですが、他にお好きなお経があればそれでもかまいません。 

一度にすべて書く必要は無く、少しづつ書きましょう。 

般若心経なら、 

まず、お経を一巻、唱えます。 

紙に向かい、経題の「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」と書きます。 

次の行から一文字づつ書写します。 

間違えたら、その文字に点を打ち、その下や横に書き直します。 

ただ、ひたすらに書きます。何も考えないのが良い。 

写し終わったら、一行あけて、日付。 

次の行に願意を書きます。写経という修行を何のためにしたのか、ということを書きます。 

家内安全、世界平和、何でも構いません。 

特にわからなければ 

「報恩感謝」が良いでしょう。 

次の行の下方に名前を書きます。 

書いた写経は巡礼遍路などで納めたり、有縁の寺に奉納します。 

自宅の仏壇に納めてもよろしい。 

たくさん書くほど、修行の効果があります。 
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[ 2015/02/19 09:00 | Comments(0) | 眞天庵仏教塾・密教塾 ]

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