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地獄の抑止力
吉田茂の長男・吉田健一の『舌鼓ところどころ』(『酒肴酒』光文社文庫中収)に、

酒田の辛子豆腐がうまい、

と書かれていたので、作ってみたらおいしかった。



辛さは身体を冷ますので夏の味ですが、街を歩くと辛い料理の看板をよく見かけます。

「激辛・地獄ラーメン」なんていうのは、食べれば地獄の体験ができるのでしょうか。


『倶舎論』などによれば、昔々のインドで考えられていた世界の構造は、



このようになっており、

図の瞻部州(せんぶしゅう)が僕らが住んでいる人間界。これは玄奘さん以降の新訳で、古い訳では閻浮提(えんぶだい)と言います。

その下に金輪があり、大地を支えています。

その際が金輪際。僕らがいる大地の底辺に接しています。もっとも深いところ、物事の最後の最後。

どうも地獄はその辺りにあるようですね。



地獄はサンスクリット語・ナラカ(Naraka)の訳語、そのまま音写したのが「奈落」。

『鬼灯の冷徹』や落語『地獄八景亡者戯』では、地獄もずいぶんと楽しそうですが、

源信僧都の『往生要集』などには、過酷な地獄が説かれていいます。

もろもろの地獄のうちで最も悲惨なものが、阿鼻地獄と叫喚地獄。




阿鼻地獄は絶え間の無い地獄、無間地獄。絶え間なく苦しみを受ける。

父、母、阿羅漢(悟りを目指す聖者)を殺す、仏の身体を傷つける、和合を破壊するなどの重罪人が堕ちる。

ヒンドゥーの経典では、

偽証をした人、偽りの宣誓をした人、偽名を使った人

が堕ちるらしい。


叫喚地獄は八熱地獄のひとつ

殺人、盗み、強姦、飲酒、生き物を虐待した人が行くところ。

熱湯たぎる大釜に投げ込まれ、猛火の中に放り込まれ、また生き返る、を繰り返す。

あのね、

これらの地獄が本当に存在して、

罪人は確実にそこへ堕ちるのなら、

犯罪は減るのだろうか。

地獄へ堕ちたくないから悪いことをしない、と。


多くの人は、地獄極楽は心の問題と説明します。

そして、

仏様の中にも地獄があり、地獄の中に仏がある

当然、僕らの中に地獄と仏は共存している。

それはあの世のことではなく、この世のことである。

だから、

悪い行為と言葉と思いがあれば、
 
現に地獄の苦しみを味わうことは確実である。

などと説明して、その通りだけれど、

実際に湯がたぎる大釜の地獄があるようにも思うなあ。ほら、そこに。

 でも、

人は先々のことを考えず、今の煩悩を優先してしまうことが多い。

もしかしたら、地獄へ行かなくて済むかもしれない。

そう思って暮らしているのだろうなあ。 



ところで、

胎蔵曼荼羅の一番外側(外金剛部)には、地獄の大王や鬼、死神も描かれています。





マンダラとは、調和のとれた仏の世界。

これは宇宙の姿であり、僕らの心の絵図でもある。

鬼も死神も一緒にいて調和しています。

大日如来の僕と鬼の僕がいてハーモニー。 


どういうときに地獄へ行くのかと考えれば、

分別する心、

つまり、正しくない推量的な認識によって、

誰かが不利になるようなことをした時。


そうならないように、

慈・相手の幸福を望む心。
悲・苦しみを除いてあげたいと思う心。
喜・相手の幸福を共に喜ぶ心。
捨・平静で動揺しない落ち着いた心

の四つを仏教の修行では大切にしています。






____________________________

※『望診法講義録 人相編 附 密教ヨーガ』 A5版106頁モノクロ

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[ 2016/05/27 11:48 | Comments(0) | 米ぞうの家 ]

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